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旧イリアイ町界隈には『たまりみず』という名のサビ崩れたカフェがあります。そこでは、退屈に閉じ込められた他愛の無い、やっぱり退屈なお話がたっぷり詰まっています。そんなお話たちの一片をごらんになれる地球で唯一の場所。。

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今年の夏も待ち遠しいですか? 

今年の夏も待ち遠しいですか?

と聞かれて、そりゃあ夏が待ち遠しいに決まってる、と思えているうちは、ボクもまだまだ若い。

そうして、若い精神性が維持されていることに気づき、ほっと安堵感が漂ってしまった。

九州地方では先日からの集中豪雨で、とんでもない事になっているが、そろそろ梅雨も明けて、いよいよ夏本番が始まる。

当然、夏が始まっても、仕事の忙しさは何ひとつ変わらず、ただ暑いだけの夏・・で終わるのは避けられない。

祇園祭も天神祭も花火大会も、ボクも今年の夏のプランには入っていない。祇園祭はもう終わってしまったか・・。


だけれども、暑い夏がいい。

毎日、暑い暑いとうなだれながら、しかし夏がいい。

それもスカッとよく晴れた、真夏のでっかい太陽がギラギラ輝いた、身を焦がすような夏がいい。


子供の頃・・・といっても随分大きくなってからでも、夏休みとなるとボクは頻々と淡路島の別宅で過ごすことにしている。


山の頂上付近に死んだ祖父が建てた家。


今はすっかり主人を失い空家となっており、祖母が定期的にメンテナンスに通い維持されている。

山上からは海が一望できて、早朝釣りにゆく朝は水平線からぼんやりの曙光が美しい。

海が見える反対側には段々畑が昔はあり、深い谷になっていて、真夏でもクーラーの必要を感じたことが無いほど、窓を開けると涼風が吹き込んでくる。

ご近所に一軒だけ農家があって、爺さんひとりが牛と暮らしていた。

亡くなった後は廃屋となっている。

周辺の小道を散歩中、唐突に牛がぬすっと現れたものだから肝を潰したこともあった。


山の中にはいくつもため池があって、あるときはトンビの集団に遭遇したことがある。

50羽以上はいただろうか・・。

小さな干上がりかかったため池にあつまった大きなトンビたち。

ボクの存在に気がつくと、一斉に空に舞い上がった。

木々の間から見えるトンビの群れに畏れのような感情に襲われたものだ。


夏休みの人気の観光スポットとしては海と山が両方あるところ、だろう。

歩いて一時間程度で麓に降り、すぐに海が広がる。

地元民が数組しかいないビーチで泳ぐ。

子供の頃はよく銛で魚を突いたもんだ。

突いた魚は天ぷらにして食べた。


陽が長いためか、夏の時間というのは時間がゆっくりと流れているように思う。

山上の別宅には、思えば古いテレビが一台あるきりで、トランプやUNOをして散々長い夜の時間潰しを繰り返しているが、こういうときでもない限りトランプなどやらないから、いい機会かもしれない。


もうすぐ、ボクの夏休みが始まる。

今年の夏は久しぶりに淡路の別宅で過ごそうと思っている。

たまには時間の流れる速度が半分になるような、ぼんやり過ごす休日も悪くない。

最近、セミがあちこちで鳴き始めた。

いよいよだなあ。
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2006/07/25 10:57|風物詩を語るTB:0CM:0

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プロフィール

ろんど

Author:ろんど
高校時代に伝説のパンクバンド『Felicitous Dog』のメインボーカルとして活躍。ライブ活動多数。「今夜はオレのためにありがとう」などのMCで一躍脚光を浴び大スターの座に躍り出た。高校3年の学祭ではトリを務め、全校生徒を完全に魅了した。バンドは高校卒業時解散。
その後デュオ『Power of myth』のメインボーカルとして再び音楽活動に入る。神話的イメージとタンゴ調POPSの融合を試み新しい音楽の創造に尽力、友人、知人、他人、周辺住民の間で一世を風靡した。活動期間わずか4年で解散。
一方、大学在籍一年時に非公認サークル『創作文藝会』を有志4人らとともに創設。初代~3期の会長に就任。文芸同人誌 『ん!?』の編集長として創刊号から第9号まで手がける。
自身も小説、ポエム、エッセイ、旅行記など幅広く投稿し作家としての一面も合わせ持った。淡い青春時代の虚栄心を克明に描いた処女作『はげ』で衝撃のデビュー。『正常な狂人』『路地裏メルヘン倶楽部』『テープスペクタクル』『シルエット』『おやっさんの体験談』『山田X』『光芒の黒』『循環』など次々とヒット作を連発し、ファンタジックな世界観をやさしく流麗な文体で表現した悲喜劇が主に女性読者層のファンを集めた。また自身の旅行記を著した『中国おったまげ探訪記』『インド・ネパールぶったまげ放浪記』などアクティヴ派作家としての一面も持ち、抱腹絶倒で痛快な文体は学生諸君に夢と希望を与えた。詩人としては、銀色夏生をもじったペンネーム 金色なめを で純情恋愛ポエムを次々と発表。学内の話題を総なめにした。他、読書案内の『ろんどのやけっぱち書房』シリーズ、映画紹介の『寝巻きでシネマ館』シリーズなどがある。
第3期目には非公認サークルから大学公認クラブへと昇格させ、大学から予算がおりるようになるやいなや、連日連夜に渡って放蕩の限りを尽くした。
学生時代はインド、ネパール、インドネシア、中国、西欧諸国等海外放浪をライフワークとした。おかげで日本社会に馴染みきれないもどかしさがある。

現在はしがない会社員。一児の父。趣味は散歩と昼寝の他、特にない。座右の銘は『私が自画自賛しなければ一体誰がしてくれよう』である。

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