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旧イリアイ町界隈には『たまりみず』という名のサビ崩れたカフェがあります。そこでは、退屈に閉じ込められた他愛の無い、やっぱり退屈なお話がたっぷり詰まっています。そんなお話たちの一片をごらんになれる地球で唯一の場所。。

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【書評】八月の路上に捨てる 

八月の路上に捨てる 八月の路上に捨てる
伊藤 たかみ (2006/08/26)
文藝春秋
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平成18年度 上半期のただいま話題中(?)の芥川賞受賞作について。

脚本家を夢見て、いつまでもうだつがあがらない30歳の敦は、自動販売機のジュース補充のアルバイトをしている。

トラックは二人一組でルートを回る。社員の水城さんは敦の少し年上の女性。ふたりはいつものようにルートを回っていた。この日、水城さんはルートドライバー最後の日だ。

明日よりの異動で部署が変わり、トラックを降りることになっている。

この日、水城さんは離れて暮らす子供と食事の約束があるため、18時までに仕事を終わらせようと急いでいた。

水城さんには離婚経験があり、現在はシングルマザー。子供を養うために女だてらトラックに乗り真夏のジュース補充というキツイ仕事をしている。

敦は明日にも離婚届を役所に提出する身。

水城さんにしつこく離婚に至る経緯を訊ねられ話はじめる・・・


とまあ、ふたりの離婚談義が、この小説の主題だ。

これ以上のものも以下のものも何もないし、離婚の話。

敦と水城さん、敦の妻の知恵子の三人で、ほぼこの小説は出来ているくらい、単純な内容。

ぽつぽつと面白い言葉の表現はあるし、構成力が高くてよくまとまってる。

けど、新しくない。

小説をつくる技術ばかりを評価しなければならない現状が悲しい。

芥川賞っていうのは新人賞だろ?有能な新しい作家を世に送り出すためにある賞じゃないのか?

ボクには『八月の路上に捨てる』を読んで新しさはわからなかった。

現代社会で、現在起こっている現象や事件や問題や、そんなことを正確に映し出してみて、それって小説としての価値があるのか?どうか。

ボクは基本的に本を読むのが面倒だと思う方で、できることならテレビやラジオで済ませたい。

ドキュメンタリーやドラマ化してそれで面白ければ、それでいいじゃないか、と思う。

小説の面白さというのは、映像や音声では描ききれない言葉の深みだ。

わざわざ面倒な思いをして読ませるのだから、それなりの内容を求める。

文藝春秋の書評の欄で村上龍が書いていたけど、「伝えたいことがわからない」

つまり、一体何が言いたいのかわからない小説。

『死』や『愛』や『友情』や、テーマは単純でもいい。

伝えたいことを明確にした上で、その伝えたいことの投影体として物語はあるんじゃないか?

こういう考えも、ある意味で型にはめてしまう危険性はあるんだけど、今回の場合、ボクも村上龍と同意見だな。

なんだか見た目、背油入りの濃厚なとんこつラーメンで、実際食べてみるとコクが無くてスカみたいなラーメンを食わされた気分がした。

読後感が悪い。

いじめや引き篭もりやニートやリストラや自殺やら、暗い話はもう十分だろう。

現在起こっていることを書くのではなく、これから起すことを書いて欲しい。

起きることではなくて、起すこと。

新しい価値観を作り出してこそ、文学は芸術だし、これこそが文学の力じゃあないかな。

良くも悪くも先の文学者たちが辿ってきた道は、そうじゃなかったのか?
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2006/08/26 20:00|未分類TB:0CM:3

コメント

いきなりとばす癖
さすがに師匠ですね!(笑)
あたしも多分猫なんだろうなぁ。。。
犬のように忠実ですけどd(^-^)ネ!
弟子 #-|2006/09/06(水) 20:33 [ 編集 ]
ごめん^^;
プーねこへのコメントでした(;´▽`lllA``
弟子 #-|2006/09/06(水) 20:35 [ 編集 ]
いきなり飛ばしたのは・・
弟子の方だったりですが(笑)

とりあえず笑える漫画なので、しっかりと読むように。
まつい ろんど #-|2006/09/08(金) 18:11 [ 編集 ]

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プロフィール

ろんど

Author:ろんど
高校時代に伝説のパンクバンド『Felicitous Dog』のメインボーカルとして活躍。ライブ活動多数。「今夜はオレのためにありがとう」などのMCで一躍脚光を浴び大スターの座に躍り出た。高校3年の学祭ではトリを務め、全校生徒を完全に魅了した。バンドは高校卒業時解散。
その後デュオ『Power of myth』のメインボーカルとして再び音楽活動に入る。神話的イメージとタンゴ調POPSの融合を試み新しい音楽の創造に尽力、友人、知人、他人、周辺住民の間で一世を風靡した。活動期間わずか4年で解散。
一方、大学在籍一年時に非公認サークル『創作文藝会』を有志4人らとともに創設。初代~3期の会長に就任。文芸同人誌 『ん!?』の編集長として創刊号から第9号まで手がける。
自身も小説、ポエム、エッセイ、旅行記など幅広く投稿し作家としての一面も合わせ持った。淡い青春時代の虚栄心を克明に描いた処女作『はげ』で衝撃のデビュー。『正常な狂人』『路地裏メルヘン倶楽部』『テープスペクタクル』『シルエット』『おやっさんの体験談』『山田X』『光芒の黒』『循環』など次々とヒット作を連発し、ファンタジックな世界観をやさしく流麗な文体で表現した悲喜劇が主に女性読者層のファンを集めた。また自身の旅行記を著した『中国おったまげ探訪記』『インド・ネパールぶったまげ放浪記』などアクティヴ派作家としての一面も持ち、抱腹絶倒で痛快な文体は学生諸君に夢と希望を与えた。詩人としては、銀色夏生をもじったペンネーム 金色なめを で純情恋愛ポエムを次々と発表。学内の話題を総なめにした。他、読書案内の『ろんどのやけっぱち書房』シリーズ、映画紹介の『寝巻きでシネマ館』シリーズなどがある。
第3期目には非公認サークルから大学公認クラブへと昇格させ、大学から予算がおりるようになるやいなや、連日連夜に渡って放蕩の限りを尽くした。
学生時代はインド、ネパール、インドネシア、中国、西欧諸国等海外放浪をライフワークとした。おかげで日本社会に馴染みきれないもどかしさがある。

現在はしがない会社員。一児の父。趣味は散歩と昼寝の他、特にない。座右の銘は『私が自画自賛しなければ一体誰がしてくれよう』である。

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