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旧イリアイ町界隈には『たまりみず』という名のサビ崩れたカフェがあります。そこでは、退屈に閉じ込められた他愛の無い、やっぱり退屈なお話がたっぷり詰まっています。そんなお話たちの一片をごらんになれる地球で唯一の場所。。

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西成区 天下茶屋界隈。 

1.jpg

昭和をそっくり残したままの風景に久しぶりに出会ったことがたまらなくて、最近この界隈をうろうろしている。

ボクの通勤途中の乗換駅に天下茶屋という駅がある。

大阪は西成区。

関西圏に住んでいなくとも知る人ぞ知る、なにかと悪名高い地区。

大阪市西成区。

赤井英和の出身地。今でいうなら亀田三兄弟の出身地。

チンピラとホームレスの町。

独特な界隈であり、地元の人間以外は西成区と聞いただけで寄り付かない地域かもしれない。

2.jpg

細い路地が迷路のように入り組んでいて、この界隈は戦時下の空襲を逃れたため、古い家屋がそのまま残り、人間の生活の臭いを残している。

3333.jpg

人間の生活の臭いにはある種の共通点があり、上海の裏道を歩いても、ナポリの小道を歩いても同じ臭いがした。

ここもそれらとよく似た臭いがする。湿っぽい洗濯物の生乾きのような臭い、油の臭い、トイレの臭い、汗の臭い、塗料の臭い、それからなんだろうお風呂の臭い・・・。

いいにおいだとは言えないが、どこか懐かしい。
CIMG1931.jpg

スナック『ランバダ』

かつてこのスナックで毎夜のようにランバダが鳴り続いたのだろうか。

構えが割りに新しいところを見ると、ひょっとすると今夜もランバダで盛り上がってしまうのだろうか?

時間が止まって見える。
CIMG1932.jpg

街中を散策して気づいたことには、この町にはコインランドリー、銭湯、接骨院、安い定食屋の数が異常に多いということだ。

銭湯だけでも、ボクがふらっと歩いた小一時間で5件も発見した。

低所得で独身者の町を裏付けている。

商店街のうどん屋は素うどん一杯が250円、きつねうどんが400円。中華飯店は中華そばが400円、チャーハンが450円。理髪店は1000円台からあり、小奇麗に構えた美容院はシャンプー付きで2000円と、昭和40年代のような安さである。

4.jpg

商店街をしばらく歩いた。

CIMG1927.jpg

商店街を抜けると住宅街へと入り、少し抜けると「天下茶屋聖天尊」というお寺に遭遇した。

CIMG1926.jpg

大きな鐘もあり、お寺であるはずが、鳥居や狛犬がいる。

大阪は南の四天王寺も同様で、親鸞聖人の像があるかと思えば大きな鳥居がある。

これは明治の思想統制で神仏分離政策が行われた以前のままの姿を残しているという証拠で、相応に古めかしい佇まいだ。

神も仏も同じ、という昔の日本人のおおらかさが好きだ。

そしてこの町の佇まいも、チンピラとホームレスの町と言われるわりには、おおらかで居心地がいい。

商店街を歩いていると、前を歩く老婆に、酒屋や肉屋、本屋の主人が一言づつ挨拶をしていた。

今でもこの界隈では、夜も戸締りをしないのだそうだ。

現代の日本が抱える病巣は、少なくともこの低所得者の町には、当てはまらないようである。

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2006/10/25 16:31|未分類TB:0CM:0

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ろんど

Author:ろんど
高校時代に伝説のパンクバンド『Felicitous Dog』のメインボーカルとして活躍。ライブ活動多数。「今夜はオレのためにありがとう」などのMCで一躍脚光を浴び大スターの座に躍り出た。高校3年の学祭ではトリを務め、全校生徒を完全に魅了した。バンドは高校卒業時解散。
その後デュオ『Power of myth』のメインボーカルとして再び音楽活動に入る。神話的イメージとタンゴ調POPSの融合を試み新しい音楽の創造に尽力、友人、知人、他人、周辺住民の間で一世を風靡した。活動期間わずか4年で解散。
一方、大学在籍一年時に非公認サークル『創作文藝会』を有志4人らとともに創設。初代~3期の会長に就任。文芸同人誌 『ん!?』の編集長として創刊号から第9号まで手がける。
自身も小説、ポエム、エッセイ、旅行記など幅広く投稿し作家としての一面も合わせ持った。淡い青春時代の虚栄心を克明に描いた処女作『はげ』で衝撃のデビュー。『正常な狂人』『路地裏メルヘン倶楽部』『テープスペクタクル』『シルエット』『おやっさんの体験談』『山田X』『光芒の黒』『循環』など次々とヒット作を連発し、ファンタジックな世界観をやさしく流麗な文体で表現した悲喜劇が主に女性読者層のファンを集めた。また自身の旅行記を著した『中国おったまげ探訪記』『インド・ネパールぶったまげ放浪記』などアクティヴ派作家としての一面も持ち、抱腹絶倒で痛快な文体は学生諸君に夢と希望を与えた。詩人としては、銀色夏生をもじったペンネーム 金色なめを で純情恋愛ポエムを次々と発表。学内の話題を総なめにした。他、読書案内の『ろんどのやけっぱち書房』シリーズ、映画紹介の『寝巻きでシネマ館』シリーズなどがある。
第3期目には非公認サークルから大学公認クラブへと昇格させ、大学から予算がおりるようになるやいなや、連日連夜に渡って放蕩の限りを尽くした。
学生時代はインド、ネパール、インドネシア、中国、西欧諸国等海外放浪をライフワークとした。おかげで日本社会に馴染みきれないもどかしさがある。

現在はしがない会社員。一児の父。趣味は散歩と昼寝の他、特にない。座右の銘は『私が自画自賛しなければ一体誰がしてくれよう』である。

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